猟銃の「分解保管」は法律で義務?それともマナー?本当の防犯
こんにちは。当店のブログへようこそ。 日々、射撃場や猟場へ足を運ぶ皆さまから、よくこんなご質問をいただきます。
「猟銃を保管するとき、先台やボルトを外して別々に保管しなきゃいけないって本当? 法律のどこに書いてあるの?」
実はこれ、ネット上でも意見が分かれる「グレーゾーン」のように見える問題です。今回は、行政書士かつ銃砲店という立場から、法律と実務の裏側をスッキリ整理してみます。
1. 銃刀法に「分解保管」の文字はない!?
驚かれるかもしれませんが、現行の銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)の条文そのものには、「銃を分解して保管しなさい」という直接的な明文規定はありません。
法律で義務付けられているのは、主に以下の2点です。
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堅牢な容器(ガンロッカー)に入れ、確実に施錠すること
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実包と銃を同じ場所に保管しないこと
では、なぜ警察署の方は口を酸っぱくして「分解保管」を指導するのでしょうか?
2. 茨城県の「保管に関する申告書」から紐解く
ここで、茨城県公安委員会に提出する公式書類「別記様式第14号(その1) 保管に関する申告書」を見てみましょう 。
この申告書には「分解保管の有・無」を記入する欄があり、そこにはハッキリとこう記されています。
「分解し、重要部品は銃とは別に鍵の掛かる設備に保管する」
また、添付する図面の備考欄にも、分解保管している場合はそれぞれの保管場所を朱書きするよう求められています 。
つまり、分解保管は「法律上の直接の義務(罰則付き)」ではないものの、**「公安委員会への申告事項」であり、適切に許可を維持するための「行政上の遵守事項」**として位置づけられているのです。これに従わないと、「管理能力が不十分」とみなされ、許可の更新等に影響が出るリスクがあります。
3. 重要部品の保管先、もう一台「装弾ロッカー」が必要?
お客様からよく「重要部品を保管するために、数万円もする装弾ロッカーをもう一台買わなきゃいけないの?」と相談されます。
結論から言えば、そこまでする必要はありません。
前述の申告書には、あくまで「鍵の掛かる設備」としか書かれていません 。法律で規格が決まっているガンロッカーとは異なり、重要部品の保管先はもっと柔軟に考えて良いのです。
実務家が勧める「分散保管」のアイデア
私がお勧めしているのは、ガンロッカーでも装弾ロッカーでもない、**「第3の隠れた鍵付きボックス」**です。
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例えば: 堅牢な宅配ボックスや、しっかりした鍵を後付けした木箱など。
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メリット: 万が一、泥棒にガンロッカーを破られても、「銃本体」「弾」「重要部品」がすべて別々の場所に、別々の鍵で保管されていれば、その場で銃を武器として機能させることは不可能です。
「高価なロッカーを増やす」よりも、**「泥棒に発射までのプロセスをいかに踏ませないか」**という深層防御の考え方こそが、真の「適切な管理」と言えるのではないでしょうか。
まとめ:猟銃所持者としての防衛策
「法律に書いていないからやらなくていい」ではなく、「大切な銃と自分の生活を守るために、賢く分散保管する」。これが現代の銃所持者に求められるスタンダードです。
「自分の保管状況はどう書けばいいの?」「どんな箱なら警察に認められる?」といった具体的なご相談は、ぜひ当事務所までお気軽にお寄せください。法的な書類作成から現場の防犯アドバイスまで、トータルでサポートいたします。